地熱谷は、北投温泉の3つある源泉の内の一つです。別名、地獄谷、鬼の湖とも称されます。北投温泉は、水温が約80℃～100℃あり、大屯山火山群の中で最も高い温度です。硫黄の煙が立ち込める風景は、日本統治時代には台湾八勝十二景の一つに数えられました。地熱谷の 北投石と呼ばれる岩石には、放射性元素のラジウムが含まれています。 世界の鉱石の中で台湾の地名が付けられたのは 北投石のみで、北投と秋田県の玉川温泉にのみ存在します。現在、北投石保護のため、北投石は、保護区となっています。
歴史
1661年台湾を占拠していたオランダ人を追放しするため、台湾に渡った鄭成功の下でお供をしていた中国人が、温泉を発見しました。日本統治時代（1895年から1945年) 日本人が 新北投の温泉を利用して、 軍隊の湯治場や温泉旅館を開業しました。現在、新北投温泉博物館に 北投石 が展示されています。1905年、日本人学者の岡本要八郎が北投石を発見しました。日本統治時代に建てられた、 瀧乃湯や吟松閣は現存し、入浴できます。
見どころ
地熱谷は、酸性の硫黄温泉の源泉です。 瀧乃湯などが地熱谷の源泉を引いています。温泉は翡翠のような色をしており、お湯の温度は50～75度、硫酸塩泉の一つです。皮膚病、 関節、 痛風、筋肉痛、気管支、神経に効果があります。瀧乃湯は １９０７年（明治４０年）建てられ、台湾に現存している中で最も古い公共浴場です。瀧乃湯の敷地内には「皇太子殿下御渡渉紀念碑」があります。大正12年に当時の皇太子であった昭和天皇が北投温泉に訪れたことを記念して建てられました。
