パッサージュヴェルドーは、そこへつながるパッサージュジュフロワと比べると人通りはまばらで、静かな雰囲気です。明るくこじんまりとしたパッサージュヴェルドーには、アンティーク家具や豪華な装丁の古書、ポスターや美術品などの店舗が並んでいます。ゆったりとした時間が流れる、レトロでシックなパッサージュとなっています。古き良き時代のパリを彷彿とさせる、庶民的なパッサージュです。
歴史
パッサージュとはアーケード街のことで、パッサージュヴェルドーのほかにも、パリ市内には有名無名問わず大小さまざまなパッサージュが見受けられます。1845年頃、初めて鉄とガラスだけで作られたパッサージュジュフロワは、暖房が入っており当時としては画期的なパッサージュでしたが、パッサージュヴェルドーも、1847年にパッサージュジュフロワと同じ建築組織によって作られました。そのためパッサージュの造りはほぼジュフロワと同じタイプとなっていて、その片鱗はガラス張りの天井を見ると良く分かります。
見どころ
パッサージュの入口には、蝋人形館のミュゼ・クレヴァンがあり、このパッサージュの目印のような存在です。突き当たり佇むホテル・ショパンも、長い歴史が感じられるアンティークな雰囲気です。軒を連ねるバーでは、地元の常連パリジャンが夕方からワインを楽しむ姿が見られ、下町風情が漂います。観光客で賑わうパッサージュジュフロワの街歩きに疲れたら、静かなパッサージュヴェルドーの散策を楽しむのも良いかもしれません。
