光明院は、京阪電鉄本線・鳥羽街道駅から坂を登る様に歩いて約10分、小高い丘陵地帯にあります。紅葉で名高い東福寺の境外にある塔頭で、塔頭とは寺院の周辺に造られた小寺院のことをいい、子院とも呼ばれています。東福寺の本堂から三門を通り、勅使門を出たところにあります。白砂と苔が織り成す、枯山水庭園「波心庭」の見ごたえは素晴らしいもので、春は桜とつつじ、夏は新緑、秋は紅葉、四季折々の表情を見せてくれるので、「虹の苔寺」という美しい通称を持っています。
歴史
光明院の創建、変遷の詳細は現在も詳しくなっていませんが、室町時代、1391年、金山明昶(きんざん みんしょう、明祖禅師)によって開創されたと言われています。近代に入り、神仏分離令後の廃仏毀釈以後、光明寺は荒廃してしまします後1911年、横幕滴泉(よこまく てきせん)住持入寺以来再興され、20年以上にわたる托鉢が続けられた成果により、現在の本堂があります。1939年には、作庭家の重森三玲により、方丈前に「波心の庭(波心庭)」が作庭されました。
見どころ
東福寺は日本屈指の紅葉の名所です。当然、観光客で大賑わい、その混雑ぶりに困惑する人も少なくないようです。光明院はそんな東福寺から5分ほどのロケーションでありながら、比較的にそれほど混雑しておらず、落ち着いてゆっくりと観光や参拝ができる穴場スポットでもあります。紅葉の時期には光明院にある茶亭で、抹茶や饅頭をいただくこともできるので、人ごみに疲れた時、心を和ませてくれる贅沢な休憩場所としてもオススメです。