正暦寺は正暦3年、西暦で992年に一条天皇の発願によって関白である藤原兼家の子、兼俊僧正が創建しました。かつては報恩院以下86坊の堂塔伽藍が立ち並ぶ大きな寺院だったのですが、後の治承4年、平重衡によって「南都焼き討ち」が行われ、これによって焼失してしまったのです。建保6年になると同じく南都焼き討ちで荒廃してしまった興福寺の再建に尽力した大乗院院主の信円僧正が、その地位を退いたのちの隠遁先として正暦寺を選び、再興されました。明治になり廃仏毀釈によって荒廃しましたが、石垣などからかつての威容が偲ばれます。
正暦寺の見どころは、もちろん本尊の薬師如来像をはじめとする重要文化財の数々です。しかしそれら重要文化財に見劣りしない、注目すべき碑があります。「日本清酒発祥の地」の碑です。日本で最初の清酒、つまり世界初の日本酒とも言われる「菩提泉」がこの地で製造されていたのです。菩提泉は正暦寺の境内を流れる菩提仙川の清水、菩提酛という酒母・製法をもって造られた僧坊酒であったとされ、当時の日本で最も上質、かつ高級な酒であったとされています。日本酒を愛でる酒飲みにとって、正暦寺はまさに聖地といえるでしょう。
正暦寺は建物の中から眺める外の自然の景色(正暦寺の庭ではない)がきれいだが、「山の紅葉はあなたが植えたものではないでしょう。どうして?」と言いたくなるけど建物の中から撮影禁止。カセットテープレコーダーで繰り返し正暦寺の説明を流している。拝観... 続きを読む
閉じる個人で行くには少し不便かと思い申込みしました。 正暦寺(福寿院)から見える紅葉はとても素晴らしく本堂に向かう途中の銀杏と床もみじは是非皆様に見て頂きたいと思いました。
弘仁寺はひっそりとしていて住職のお話も聞くことができましたが、残念なこ... 続きを読む