法輪寺は謎の多い寺院であるといえるでしょう。創建された当初の記録が残されておらず、不明な点が非常に多いからです。一説には聖徳太子の子供である山背大兄王が太子の病気の治癒を祈願し、633年に建てたと言われています。また一説には、創建法隆寺が焼失した後、百済の開法師らによって建てられた、とも言われています。発掘調査の結果では、法隆寺が再建された時期に近い時代の瓦、それよりもさらに古い時代の瓦なども発掘されており、飛鳥時代末期から7世紀中期に創建されたのでは、と考えられています。
法輪寺の目玉となるのは、重要文化財に指定された仏像の数々でしょう。とくに木造薬師如来坐像、木造虚空蔵菩薩立像は有名です。木造薬師如来坐像は旧・金堂本尊となっている仏像で、現在は収蔵庫にて安置されています。飛鳥時代の後期に造られた仏像であり、クスノキ材の一木造りの見事な作品です。木造虚空蔵菩薩立像も飛鳥時代後期の作品であり、こちらもクスノキ材の一木造りとなっています。木造薬師如来坐像と同じく現在は収蔵庫に安置されています。
見どころを要領よく案内頂き説明も楽しくわかりやすかったでした。またタクシーの移動中でエピソードなど飽きさせないお話をして頂き、楽しく奈良観光ができました。
ありがとうございました。