目黒川は東京都世田谷区の武蔵野台地を水源とする2級河川で、世田谷区、目黒区、品川区を流れ、品川区の天王洲アイル駅付近で東京湾に注ぎ込む、総長782ｋｍの川です。目黒川には数十にものぼる橋が架かっていますが、江戸時代の1857年（安政4年）、歌川広重によって描かれた浮世絵 「名所江戸百景・目黒太鼓橋 夕日の岡」は有名です。目黒川沿いは桜の名所としても知られ、中目黒は桜の季節には約3.8ｋｍの川沿いに800本ものソメイヨシノが花を咲かせます。
歴史
港湾関係の開発が進む前の目黒川の河口付近は、流れが湾曲していて流れが緩やかであったため、古くは港として使用されていました。品物が行き交う川であったことが「品川」という地名の起こりとされています。江戸時代の絵図では、その上流の下目黒付近では「こりとり川」と記され、江戸時代には目黒川とは呼ばれていませんでした。「こりとり」とは「垢離取り」のことで、目黒不動尊に詣でる際に、この川で身を清めていたことから「ことこり川」の名で呼ばれました。
見どころ
中目黒付近の目黒川の川沿いは桜の名所で知られています。2014年の年末には、「目黒川みんなのイルミネーション」と題して、目黒川沿いの冬の桜の木にイルミネーションを施してライトアップするイベントが行われ、多くの人が訪れました。大崎・五反田の街の家庭や飲食店から出る廃油を利用して100％自家発電の電力による点灯を実現しました。もともと文化人やアーティストが多く住む界隈で、目黒川沿いには個性豊かなファッション、小物、雑貨のショップが並んでいるのでショッピングも楽しめます。
