ソチカルコは、テスティワカン文明が滅んだあと、都市間の抗争で動乱が続いたメキシコ古代文明の古典期である、紀元後650~900年頃にトルティカ文明の政治、宗教、商業の中心地として栄えた、700ヘクタール以上にも及ぶ巨大遺跡です。テオティワカン、サポテカ、マヤ文明が融合した遺跡として、高い評価を得ています。ソチカルコ(Xochicalco)とは、『花々の館』という意味を持っており、今でも周辺には原色の綺麗な花々が咲いています。
ソチカルコの古代遺跡地帯1番の見どころは、ソチカルコで1番高い中央広場にある中規模のピラミッドです。周囲には、マヤ文明やアステカ文明の文化神・農耕神であるケツァルコアトルの繊細かつ迫力のあるレリーフが8つあります。天文学者が天文学の知識をもとに修正したカレンダーのレリーフも、とても良い状態で残っています。また、中央広場から少し奥まったところにある洞窟天文台は、20mほど洞窟を進むと完全な暗闇の中に天から差し込む神秘的な光を見ることができます。古代ナワ人はこの光の量で春分や秋分の時期を割出、農業の参考にしていたことが判明しています。この光は昼頃に行くとちょうど良く見ることができます。