オールドノース教会はアメリカ合衆国マサチューセッツ州のボストンにあります。ボストンはアメリカ国内で最も古い歴史を持つ街の一つで、数多くの高等教育施設や美術館などが集まる文教地区として有名です。オールドノース教会はボストンのノースエンドにあり、1723年に創建された市内最古の教会で、白い尖塔を持っています。この教会はロンドンの著名な教会建築家クリストファー・ウォレンの影響を受けた、ウィリアム・プライスの手になるものです。その後、教会の尖塔は嵐などによる被害を何度も受けましたが、その都度修復されました。現在の尖塔は1954年に再建されたものです。
歴史
オールドノース教会が歴史に名を留めるようになったのは、1775年のことです。 4月19日、アメリカ独立戦争のきっかけとなったレキシントン・コンコードの戦いが行われ、アメリカ独立を目指す革命軍がこれを阻止しようとするイギリス帝国軍に勝利しました。
見どころ
革命軍では以前からイギリス帝国軍の進軍経路について、オールドノース教会の尖塔に掲げるランタンの数で知らせるように取り決めていました。レキシントン・コンコードの戦いの前夜、教会の尖塔には2つのランタンか掲げられ、敵軍が海から攻撃してくることを告げていました。これを見た銀細工職人で、この教会の熱心な信者であったポール・リビアが夜を徹して馬を走らせ、コンコードの革命軍に知らせました。これは「真夜中の疾駆」と呼ばれ、革命軍に勝利をもたらし、ポール・リビアはアメリカ独立の英雄の一人になりました。毎年4月19日の午前中、ボストンのノースエンドではポール・リビアの功績を称えて、「ポール・リビアの騎行再現」が行われます。