ケベックのシタデルは、ケベックシティのディアマン岬の上に建つ要塞です。現役の軍隊が駐屯している要塞としては、北アメリカ最大の規模を誇っています。また、軍事基地に加え、カナダ国王および総督の第二公邸としても使用され、伝統的に数週間滞在することになっています。
歴史
ケベックのシタデルは、元々17世紀にフロンテナック伯爵ルイ・ドゥ・ブアドによって築かれた城塞でした。現在の星型要塞は、1820年から12年の歳月をかけてイギリス軍により造られました。当時、アメリカとの緊張関係が高まっており、強力な軍事施設の建設を迫られていました。そのため、広い敷地に最強の軍隊を配備する必要がありました。その後、1872年から1878年にカナダ総督を務めたダファリン侯爵フレデリック・ハミルトンの強い主張により、ケベックのシタデルの要塞は保存されることになりました。
見どころ
現在も、れっきとした軍事施設で、カナダで唯一フランス語を公用語とする第22連隊が駐屯しています。夏は雨の日を除き、毎日10時から衛兵交代式が行われます。マスコットに山羊を連れて行進する、一風変わったものです。 ケベックのシタデルには付属の博物館があります。第22連隊博物館という名称で、牢屋を利用した建物です。内部には17世紀以降のケベックの軍事資料が展示されています。 軍事施設のため、個人での見学はできませんが、ガイド付きのツアーに参加することはできます。現役の要塞や博物館に巡りながら、カナダの歴史を学んでみてはいかがでしょうか。