世界的なバンド「ビートルズ」のメンバーであったジョン・レノンがマーク・チャップマンに射殺された場所として知られているのが、ダコタ・ハウスです。ダコタ・ハウスは、アメリカ合衆国ニューヨーク市のマンハッタン区にある高級集合住宅です。マンハッタンでは最も古いアパートメントで、ロマネクス調の黄色いレンガ造りというのが特徴です。専門的な建築知識がなくても建物の立体感や存在感に圧倒されます。また、分譲アパート形式であるダコタ・ハウスは、入居審査が厳しいことでも非常に有名です。
歴史
ダコタ・ハウスは、1880年10月25日、シンガーミシンの社長から依頼され建築家ヘンリー・J・ハーデンバーフによって、アパートメント形式の住宅としてマンハッタンで2番目に着工された建物です。1880年10月27日の完成当時、マンハッタンはまだ拓けていなかったため、アパートメント以外は何もありませんでした。そのためアメリカ合衆国の自治的領域であったダコタ準州に似ているということから、ダコタ・ハウスという名が付けられたという説があります。1976年には、歴史的に価値のある建物としてアメリカ合衆国国定歴史建造物に指定されています。
見どころ
【北ドイツルネサンス形式の外観】鋭角の妻や多数のドーマー（小窓)のある深い屋根、バルコニーなどに北ドイツルネサンスの建築様式を見ることができます。
【1階外側のフェンス】金属製のドラゴンモチーフの飾りが、多数設置されている状況にどこかユニークさを感じるかもしれません。
【街頭】街頭が、いまだガス灯であることにアメリカ人の歴史的価値に対する思いを感じることでしょう。
【ダコタ・ハウス建物全体】ダコタ・ハウスの外観には、美術で学ぶ遠近法の二点透視図の手法を見ることもできます。建築や美術に精通していなくても、歴史的価値を感じることのできる建物といえます。
