喜界島認定エコツアーガイド 外内（とのち）さんと行く！喜界島段丘と集落を楽しむE-バイクツアー 5つの集落とビューポイントを爽快サイクリング！＜半日＞

喜界町志戸桶集落出身のエコツアーガイドです。

30代で帰郷後は、朝日酒造に勤務しながら喜界町の指定文化財などの保護活動や集落歩きボランティアガイド「よんよ～り喜界島」の事務局を務めています。
趣味は集落巡り。旅先での宝物探しが大好きで、集落のたたずまいに先人の記憶を感じると心躍ります！
●喜界島認定エコツアーガイド
●シマ歩きボランティアガイド「よんよ～り喜界島」事務局。
●喜界町文化財保護審議委員会

喜界島は琉球海溝に近く、国内では隆起速度が最も高く、島の周囲には*第四紀以降のサンゴ礁で形成された海岸*段丘が発達しています。世界的に見ても、こうした長期間の地質時代を含むサンゴ礁段丘が見られるのは、パプアニューギニア、西インド諸島のバルバドス、そしてこの喜界島くらいです。

*第四紀=地球の46億年にわたる長い歴史の中で、現在を含む最も新しい時代のこと。
*段丘=表面が平らで、川、湖、海などに面している急崖(きゅうがい)をもつ階段状の地形のこと。

段丘には保存状態の良いサンゴ化石が含まれており、それらの種組成は現在の喜界の周囲に生息している組成とほとんど変わらないことが明らかになっています。喜界島周辺に生息する造礁サンゴは、陸上に保存されている造礁サンゴ化石と共に、地質学的・地形学的に唯一そして独特なものとして非常に重要とされています。

12万年前の喜界島は、島の最高面を形成する百之台台地（現在の標高203m）が水面で顔を出す小さなサンゴ礁でした。その後、島の隆起と海水準の変動により島の周囲にサンゴ礁が形成されては持ち上がり、島はおよそ10万年間で現在の形に変化していったと考えられています。

奄美群島の島々では、集落のことをシマと呼び、共同体のような暮らしをしています。島内には33の集落があり、独特な喜界島の地形と地質により現れる湧水との関係で存在しています。琉球石灰岩の下に島尻層（喜界島の基盤層で170万年以前から堆積した泥岩や砂岩の互層）の不透水層が重なる構造は、喜界島の水資源の確保に貢献しており、眼下にある集落は、段丘崖の下から湧出する水源を中心に形成されています。

縄文時代から人の痕跡が色濃く残る喜界島。中でも隣の奄美大島を眺望できる高台には、城久（ぐすく）・滝川集落を中心に国指定史跡「城久遺跡」があります。古代から中世にかけて日本本土と奄美・沖縄を結ぶ重要な拠点であった遺跡に立って古代人が眺めていた景色に思いをはせてみませんか。

季節を通してたくさんの蝶が群れ飛ぶ喜界島。この林道には、一見ただのダジャレかと思わせる「蝶に超注意！」の看板があります。でも、本当に蝶に注意してほしい蝶ロードなのです。中でもアサギマダラは東北から沖縄まで約2,000kmを旅するといわれています。喜界島では秋口（10月～11月）に飛来し、翌年の初夏（5～6月）に北上するまで多くのアサギマダラが見られます。蝶の観賞スポットでは”蝶に超注意して”そっとゆっくりお楽しみくださいね。

喜界島の最高地点（211.96m）で、「ポイント211」とも呼ばれています。ここからの見晴らしはまさに絶景！東に太平洋、西に東シナ海が望め、晴れていれば奄美大島も見えます。
戦時中は敵機来襲をいち早く捉えて戦闘部隊へ報告する電波探知機隊が駐屯しており、現在も通信所跡が残っていますよ。

喜界島を構成するすべての段丘を見渡すことができるビューポイント。年平均2mmという世界トップクラスの驚異的スピードで隆起している喜界島の様子が分かります。過去10万年間の喜界島の記憶を一望しませんか。

ヒメタツナミソウはシソ科の植物で、喜界島のみに自生し、隆起サンゴ礁の岩場や湿った草地に生育する多年草です。人の手が適度に入る場所に多く生育します。長さ10㎜程度で白色また淡い紫色の花を咲かせます。開花は3月下旬～5月上旬、11月下旬～翌1月下旬です。