歴史的城塞都市カルカッソンヌは、フランスの南西部の都市カルカッソンヌにある、二重の城壁に囲まれた城塞都市です。パリから飛行機で1時間30分ほど、最寄りのカルカッソンヌ駅からは徒歩20分ほどの距離に位置しています。ピレネー山脈の麓にあり、映画の中に迷い込んだかのような中世の町並が、高い城壁に守られるようにして広がっています。1997年にユネスコの世界遺産へ登録され、世界各国から観光客が訪れる観光名所となっています。
歴史
紀元前3世紀ごろにケルト人によってつくられた砦に、13世紀半ば、スペインの支配下だった隣国アラゴン王国からの攻撃を回避するため、ルイ9世の命令によってさらにその外側にもう一つ城壁がつくられ二重の城壁となりました。外側の城壁が完成してからは、17世紀にスペインとの平和条約が結ばれるまでは難攻不落の城と呼ばれていました。その後、食糧の貯蔵庫として利用されていましたが、19世紀に歴史的価値が見直され、修復工事が行われました。
見どころ
重厚な石の城壁は全長3kmにもわたり続いています。城壁と城壁の間は広く、散策できるようになっているので、ゆったりと歴史を感じながらの散歩を楽しめます。城壁の中へはナルボンヌ門という大きな塔に挟まれた入り口から入ります。城内は「ラ・シテ」と呼ばれ、ラ・シテ唯一の教会である「サン・ナゼール大聖堂」はロマネスク様式とゴシック様式が融合した美しい建物です。大聖堂の中では、幻想的なステンドグラスを見ることができます。
