「裏話ガイド」がご案内するプラド美術館　ガイドブックには載らない裏話を聞きながら名画を鑑賞＜貸切／午前／2時間／日本語／マドリード発＞

『西洋美術史』の話、東洋絵画や日本絵画との違い、プラド美術館自慢の『名画』の話など、入場前から解説はスタートします。

■『仔羊のいる聖家族』ラファエロ
ラファエロの『エジプトへの逃避途上の休息』が本作にあたるとみなす研究者もいる。
本作の画面中景左側には、聖家族のエジプトへの逃避の情景が描かれている。

■『受胎告知』フラ・アンジェリコ
1425-1428年頃に板上にテンペラと金で描いた祭壇画である『新約聖書』中の「ルカによる福音書」(1:26-38)に記述されている「受胎告知」の場面で、大天使ガブリエルが聖母マリアに神の子イエス・キリストを身ごもったことを知らせている。

■『快楽の園』ヒエロニムス・ボッシュ
三連祭壇画は板に油彩で描かれた。この絵画はボスが画家としての最盛期にあったときに描かれ、この作品のように複雑な寓意に満ち、生き生きとした表現で描かれているボスの作品は他に存在しない。

■『死の勝利』ピーテル・ブリューゲル
空は暗く、それらの地域が既に死に制圧されたことが暗示されている。その遠方から、無数の死の軍勢が前方に進軍している。
中央では人々が武器を取り死の軍勢に立ち向かっているが、全く歯が立たない。

■『羊飼いの礼拝』エル・グレコ
『新約聖書』主題の作品である。「羊飼いの礼拝」は「キリスト降誕」に代わる意味を持っていた。『新約聖書』では、キリスト降誕に関しては「マタイによる福音書」と「ルカによる福音書」にわずかな記述があるにすぎない。

■『ゴリアテの頭を持つダヴィデ』カラヴァッジオ
イタリアのバロックの巨匠カラヴァッジョ（1571–1610年）による絵画。
ゴリアテの額の傷は、ダヴィデの投石器の石に倒された箇所を示している。巨大なゴリアテの髪を結わえている少年として聖書のダヴィデを表している。

■『ラス・メニーナス』ディエゴ・ベラスケス
『疑わしき点』とは？
この絵を観ている我々が立ってる所には、画面の奥にある『鏡』に映ってるフェリペ4世夫妻が居た所で在り、また、画面の中の「ベラスケス」が自分が描いた絵を、離れて観て立ってる所です。
『絵』の外（『疑わしき点』）から、この『絵』を見てる者が『絵』の中に入ってしまいます。

■『1808年5月3日、マドリード』フランシスコ・デ・ゴヤ
『プリンシペ・ピオの丘での虐殺』両手を大きく広げた白い服の男性の右手には殉教者の証である聖痕が見える。処刑を命じられたフランス兵は、誰一人として市民を直視することができず、全員が目を伏せている。

■『裸のマハ』・『着衣のマハ』フランシスコ・デ・ゴヤ
2点ともに、宰相であったマヌエル・デ・ゴドイの邸宅から見つかっている。そのため、ゴドイの依頼を受けて描かれたものと言われている。
『裸のマハ』が描かれた18世紀のスペインでは、宗教的、道徳的観点から裸の女性を描くことがタブー視されていた。