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奈良県の中央部に位置する明日香村は、飛鳥時代の都が置かれた歴史の舞台。「飛鳥京(あすかきょう)」が存在したこの地は、石舞台古墳や飛鳥寺など、古代浪漫を感じる史跡が点在しています。

奈良・明日香村
奈良・明日香村

古代の法典『大宝律令』には、この地域で味噌や醤油の元となる発酵調味料「醤(ひしお)」が作られたという記録があります。明日香村は、まさに日本の調味料発祥の地ともいえる場所のひとつです。

奈良・明日香村

醤(ひしお)を受け継ぐ、
醤油しぼり体験

奈良・明日香村に位置する徳星醤油は、創業以来、原料の仕入れから全工程を自社で行う徹底した手作りにこだわる醤油蔵です。機械化を最低限に抑え、百年杉桶での伝統製法を守り続けることが、揺るぎないアイデンティティとなっています。

当主の吉田さんは、日本の国家形成が最初になされた始まりの地である飛鳥で、調味料のルーツが生まれた歴史を大切に、調味料文化を伝えたいと語ります。見学者に製造工程を公開するのも、手作業の「良さ」と飛鳥の地の歴史を肌で感じてもらうため。

ご夫婦二人での手作業は苦労も伴いますが、その手作り感こそが強み。将来を見据え、少子高齢化による地元消費の減少を乗り越えるため、体験型観光の推進にも一役買っています。

奈良・明日香村
奈良・明日香村

地域経済への貢献と、事業を骨太にして後継者が継げる基盤を築くことが、吉田さんの熱い展望。手間暇かけてもろみから発酵、熟成させる徳星醤油は、甘みがあり、香り高い味わいです。古代からの発酵文化の息吹を感じる地、明日香村ならではの貴重な体験です。ベルトラ 武部

徳星醤油店主 吉田 伸昭

徳星醤油店主 吉田 伸昭

この地、明日香は、飛鳥時代に発酵調味料「ひしお」が作られた歴史を持ちます。その背景を受け継ぐ発酵文化を体験いただくため、「醤油しぼり体験」をご用意しています。
蔵の見学後、熟成を終えた諸味をご自身の手で搾り、瓶詰め、ラベル貼りをして、オリジナルの一瓶を完成させます。搾りたての醤油は、火入れをしない生のままその場でご試食いただけます。香り高くまろやかな味わいが、素材の味を引き立てます。店頭では、伝統的な濃口醤油に加え、燻製醤油や山椒醤油といった、料理に一味加える楽しみとなる商品も並びます。
明日香へお越しの際は、百年変わらぬ蔵の香りとともに、心よりお待ちしております。