バイヨンは、カンボジアにあるアンコール遺跡のひとつです。この遺跡は、ヒンドゥー教と仏教の混交寺院です。バは「美しい」、ヨンは「塔」の意味があります。建物全体は3層になっています。その壁にはレリーフが掘られていて、チャンパとの戦争の様子や将棋を指す人々や食事をしている人々や市場の様子など当時の人々の生活を知ることが出来るものや、ヒンドゥー教色の強い天地創造神話や、仏教色の強い観音菩薩像などがあり、見ごたえのあるものとなっています。
歴史
12世紀末ごろに、アンコール王朝のジャヤーヴァルマン7世がチャンパに対する戦勝を記念してバイヨンの寺院を作り始めました。このジャヤーヴァルマン7世は、アンコール王朝初の仏教徒の国王としても知られています。この寺院遺跡は、石の積み方や材質が違うことから、何人もの王にわたって少しずつ建築されていったものと考えられています。当初は大乗仏教の寺院でしたが、のちにヒンドゥー教が混じるようになってからは、寺院がヒンドゥー化した時もありました。
見どころ
バイヨンの見どころは、四面像です。塔の四面に人面像が掘られているもので、一般に観世菩薩像を模していると言われ、こちらに微笑みかけてくるような表情をしています。この遺跡中から微笑まれてくる様子は、思い出深いものとなるでしょう。この四面像は、この寺院を建設したジャヤーヴァルマン7世が仏教徒だったことから観音菩薩であると言われていますが、他にもヒンドゥー教の破壊の神シヴァ神説や知恵の神ブラフマー神説、ジャヤーヴァルマン7世自身の説など、いろいろな説があります。