アンコールトム南大門は、カンボジアにあるアンコールトム遺跡の城門遺跡です。アンコールトム遺跡は、世界遺産アンコール遺跡群の一つです。カンボジアのシェムリアップ市街から車で約20分の所にあります。アンコール南大門は北、東、西の城門と同様に、塔のようになっており、塔の部分は観世音菩薩の四面塔になっています。門の高さは約23メートルです。門の左右には3つの頭をもつ象や、アイラーヴァタが蓮の花をつかむ姿が刻まれています。
歴史
アンコールトム南大門は、12世紀後半にジャヤヴァルマン7世が建造した都市の城門として使用されていました。アンコールトムには南大門の他に、北大門、西大門、死者の門、勝利の門があります。死者の門、勝利の門は東側にあります。勝利の門以外は、アンコールトム中央にあるバイヨン仏教寺院へとつながります。勝利の門のみ、まっすぐ進むと王宮跡にたどり着きます。この5つの門の中で、勝利の門が最も破損が少なく、保存状態が良いです。
見どころ
アンコールトム南大門の見どころは、彫刻の美しさです。門の上にある観世音菩薩の四面塔は、クメールの微笑と呼ばれる、柔らかな微笑を浮かべています。門の正面の堀に架けられた橋の欄干には、ヒンドゥー教の天地創世神話である「乳海攪拌」がモチーフとなっています。門の右側に阿修羅、左側には神々が並び、ナーガ(蛇神)を引っ張っています。その阿修羅、神々の数はそれぞれ54体ずつあり、圧巻です。仏教とヒンドゥー教、クメール王朝時代の変遷も感じることができ、見応え十分です。