バルセロナに行ったら外せない観光スポットであり、建築家アントニオ・ガウディが生涯をかけて取り組んだ未完の大聖堂・サグラダファミリア。ガウディ作品の中でも特に有名なこの教会は、2005年にユネスコの世界遺産に登録されました。サグラダファミリアの由来は、サグラダは「聖」、ファミリアは「家族」を意味します。イエスキリスト、マリア、ヨセフを聖家族とし、3人に捧げる教会として1882年に着工されました。完成までに300年は必要とされていましたが、ガウディ没後100年となる2026年に完成する予定と発表されています。外観をじっくり眺めるだけでも十分見ごたえありますが、内部もステンドグラスや彫刻の美しさに見とれてしまいます。
歴史
民間カトリック団体「サン・ホセ教会」が謝罪教会として建設を計画し、当初は建築家フランシスコ・ビジャールが設計を引き受けました。1882年に着工しましたが、翌年ビジャールは退任することになり、後任にアントニオ・ガウディが就きました。以来、ガウディは1962年に亡くなるまでサグラダファミリア教会の設計と建築をライフワークとしました。ガウディの死後、建築を続けるべきかどうかという議論が持ち上がりましたが、残されたわずかな資料をもとに各時代の建築家がガウディの設計構想をイメージする形で現在も建設が続いています。
見どころ
【森のような大聖堂】まるで白い林のような大聖堂の内部を見てください。自然を愛したガウディは、教会の厳格な雰囲気を和らげるために森をイメージしました。窓にはめ込まれたステンドグラスは太陽の光を受けて輝き、まるで万華鏡のようです。【生誕の門】ガウディの生前、唯一仕上がっていた部分です。イエス・キリスト誕生の日の様子や父と大工仕事に励む様子などが門全体に繊細な彫刻で表現されています。日本の彫刻家、外尾悦郎氏が作った音楽を奏でる天使たちの彫刻があります。【受難の門】生誕の門とは対照的にシンプルな門で、ジョセップ・マリア・スビラックの直線的なシンボルチックな彫刻が飾られています。【塔からのオブジェ鑑賞】2つの門にはそれぞれに4本の塔があり、一部エレベーターで上がることができます。塔からはバルセロナの街の景色が見渡せるのはもちろん、下からではよく見えない塔に付けられたオブジェの彫刻が間近に見られます。