聖イシュトヴァーン大聖堂はハンガリーの首都ブタペストにある教会で、世界遺産に登録されているハンガリーの「国会議事堂」と並ぶ、ブダペストで最も高い建造物です。建物高96m、幅55m、奥行87.4mの壮大な建物で、聖遺物の箱には初代ハンガリー王イシュトヴァーン1世の右手のミイラが収められていて、この初代国王の名前から「聖イシュトヴァーン大聖堂」と名付けられました。聖イシュトヴァーン大聖堂の建築様式は新古典主義様式で、平面図はギリシャ十字を模しています。
歴史
聖イシュトヴァーン大聖堂は、1851年に着工し54年後の1905年に完成しました。これほど長くかかったのは、一旦完成したにもかかわらず1868年に手がつけられないほどドームが崩壊してしまい、一から作り直すことになったからだと言われています。この大聖堂には1083年に列聖されたイシュトヴァーン1世の右手のミイラが、聖遺物として保管されています。当初遺体から失われていた右手が、トランシルヴァニアで発見され、さらに各地を転々とし、1771年マリア・テレジアによって取り戻されました。
見どころ
聖イシュトヴァーン大聖堂の中央部の高いドームの内側には壮麗なフラスコ画が描かれています。聖堂の正面には2つの大きな鐘楼がありますが、南の鐘楼の鐘は9t以上の重さで、ハンガリー最大の鐘として知られています。第二次世界大戦の際には軍用に使われ、現在ある鐘は2代目になります。観光客は、エレベーターか364段ある階段でドームに昇ることができます。国会議事堂とともにブタペスト一を誇るその高い塔上からはブダペストの360度の大パノラマを見渡すことができておすすめです。