アキラ氏が少年時代のカンボジアは、クメール・ルージュが支配している時代でした。両親と離され「こどもグループ」で少年兵になるために、銃の取り扱いや地雷の埋め方の訓練を受けました。13歳の時、侵攻してきたベトナム軍に捕まり、それ以降はクメール・ルージュと戦うことになりました。20歳の時、カンボジアに国連の平和維持活動が入ると、アキラ氏は初めて地雷撤去活動をしました。その時、地雷を埋めたことへの自責の念から、生涯を地雷撤去に捧げることを決意します。そして、地雷のことを知ってもらうために、博物館を作りました。
アキラの地雷博物館は、アンコールの遺跡を目的に来た多くの観光客に衝撃を与えています。戦争の負の遺産である地雷は、カンボジアには今もたくさん埋まっていて、全部撤去するには100年かかるとも言われています。地雷は戦争が終わった今でも、人々に恐怖を与えているものです。この博物館は小さな博物館ですが、対戦車地雷、対人地雷、手榴弾など、たくさんの兵器だったものが展示され、地雷の怖さ、戦争の悲惨さを語りかけてきます。
日本語ガイドのソカさんの丁寧で分かりやすい解説により、遺跡の歴史と見どころがよく分かりました。とにかく彫刻がアンコールワットやアンコールトムよりも素晴らしかった。