宮廷庭園はミュンヘン中央にある、市民の憩いの場で、レジデンツとイングリッシャーガルテンの間に位置します。17世紀に作られて以来、時代の流行とともに、数度に渡って作り変えられてきました。現在の庭園では、庭園中央の園亭から8つの小径が放射状に伸びており、17世紀の初期にあったように作られた花壇や、豊かな水を湛えるオリジナルの噴水も置かれ、美しく、また、平和な雰囲気あふれる公園です。公園内と公園を廻って、注目すべき建築物も多数あります。散策、リラックスにふさわしいのみならず、見所も多く、多くの観光客が訪れます。
歴史
1613~1617年、バイエルンの選帝侯マクシミリアン1世により、イタリア風のルネッサンス様式の庭が作られました。庭の建設と同時に、マクシミリアン1世は、多数の建物を建築しました。公園の中央にある園亭は、1615年にハインリッヒ・ショーンが作成したものです。第二次世界大戦では、宮廷公園も大きな被害を受けました。戦後の公園再建においては、どの時代の宮廷庭園に再建するかが論議されましたが、最終的には、1853年にカール・エフナーが設計した庭園に、当時の典型的なスタイルを組み込む案が採用されました。
見どころ
【ディアナ園亭】庭園中央のパビリオンです。ローマ神話の月の女神ディアナにちなんでいます。園亭の上にある像は、バイエルン地方の富(豊穣)のシンボル「テルス・ババリカ」(Tellus Bavarica)です。現在園亭上にある像は、1594年の像を1623年に複製したものです。オリジナル像は、レジデンツの皇帝広間にあります。【園亭内部の装飾】2枚貝の装飾が美しく施されています。【その他の建物】庭園の東端に位置するバイエルン州政府内閣官房の中央ドーム、南の端にはバザールゲボイデ(1820年代建築)、西端には印象的なデザインの宮廷庭園門があります。