香り高い花も実もなる！癒しのグリーン・シルクジャスミンの育て方
葉っぱの形がちょっぴりシマトネリコに似ているシルクジャスミンの苗は、100均のミニ観葉植物でも手に入れることができます。
シルクジャスミンは明るい窓辺なら室内栽培もでき、常緑の美しい葉を一年中楽しめます。花が咲くと、小さいのに木の周りが優しい香りに包まれます。
3,000円以下
道具(難度) ■
事前準備(難度) ■■
経験(難度) ■INDEX
シルクジャスミンはジャスミンと別の小さなミカンがなる植物
シルクジャスミンは花の香りがジャスミンの花に似ているので名前に”ジャスミン”とついていますが、ジャスミンとは別の植物で、 和名「月橘（ゲッキツ）」、英名「orenge jasmine（オレンジジャスミン）」とも呼ばれているミカン科の植物 です。
直径1cmくらいの小さな実は、はじめは濃い緑色ですが、やがて赤く色づいてきます。
小さな白い花の開花時期は６～９月頃と言われていますが、室内栽培していて室温が安定していると、一年中思いついたようにポチポチ花を咲かせます。
小さな花ですが、木のそばを通ればその香りから、咲いているのにすぐ気が付きます。
シルクジャスミンは大きくなっても２ｍほどで太くならない
100均のミニ観葉植物として流通しているシルクジャスミンの苗は樹高5cmほどですが、大きくなると２ｍくらいまで成長します。
シルクジャスミンは２ｍまで育ったとしても幹は直径１～２ｃｍほどの細いままで、根も大きく広げません。そのため、 毎年のように大きな鉢に植え替え続けなくても長年育てることができます 。
シルクジャスミンの苗が手に入ったら
100均のミニ観葉植物としてのシルクジャスミンの苗は、複数本が寄り集まった苗になっています。そのまま育てるには株同士の間隔が狭すぎるため、 苗の間隔を広げて植え替える 必要があります。
シルクジャスミンは寒さに弱く、植え替えの適期は５月～９月です。多少適期から外れていても、買ってきた苗がなんだか弱ってきたような気がするときや、まだまだ気温が下がっていないときなら、適期を待たずに植え替えるのをおすすめします。
土が少ないよりはたっぷり土が周りにある方が気温の影響を受けにくく、シルクジャスミンは細根があまり出ないので植え替えで根が切れて起こるダメージは少なくて済むからです。
シルクジャスミンの植え替え手順
ポリポットを外し、手で優しく土をほぐして1本ずつに分ける
手で、なるべく優しくほぐします。土が固くなっていてほぐしにくいときは、水を入れたバケツの中でほぐします。
鉢底石を入れ半分くらい土を入れてほぐした苗を配置する
左手で苗を軽く支えながら、右手で苗の周りに土を入れていきます。全体にこんもりふわふわ土を入れます。
苗を支えながら上から軽く土を押し固める
鉢底から水が流れ出るまで水やりし、しっかり水切りした後、日当たりのよい窓辺に置いておきます。
シルクジャスミンは 腐植質（繊維質）の多い土を好む ので、ふわふわの軽～い培養土に十万年腐葉土を２：１で混ぜ合わせた土を用いました。
【基本用土】十万年腐葉土20L
■太古の北海道の大地に堆積した木の葉や小枝などが十万年もの永い時をかけて自然完熟してできた天然の堆積腐葉土です。
■短期間の醗酵でできる一般の腐葉土と比べて木の葉・小枝などは殆ど残っておらず、土に馴染みやすく虫・カビなどの発生もないこれまでにない高級腐葉土です。
水はけが悪いと根腐れすることもあるので、鉢底石を入れました。
シルクジャスミンは根をそれほど広げないので、株間が3cmほど開くようにならべられる鉢に植えて、２年ほどこのまま育て、その後鉢のサイズアップを図ろうと考えているので、小さめの５号鉢（直径15cm）に植えました。
シルクジャスミンの葉が落ちる３つの理由
シルクジャスミンは常緑樹ですが、葉っぱがぽろぽろ落ちてくることがあります。葉っぱが落ちる理由は大体以下の３つです。
室温が１０℃以下に下がる
シルクジャスミンは寒さに弱く、寒いと葉っぱを落とします。 苗が小さいものほど耐性がありません 。窓辺に近すぎると隙間風が入って寒い場合もあります。
温かいところへ置き場所を変えてみましょう。
日当たりが悪すぎる
日当たりガンガンでなくてもシルクジャスミンは育ちますが、あまりに暗いと葉を落とします。部屋の真ん中あたりはシルクジャスミンには暗すぎます。
日当たりのよい窓辺に置き場所を変えましょう。どうしても暗い場合は、LED照明を設置しましょう。
水不足か水のやりすぎ
表面の土が乾いてきたらたっぷり水やりしますが、土が乾きすぎていると葉を落とすことがあります。土の乾きに関係なく毎日水やりするなどすると水のやりすぎになり、根腐れすることもあります。
水やりする前に 土が乾いているかチェック しましょう。葉が妙に垂れているときは水切れなので、すぐにしっかり水やりしましょう。
カイガラムシ対策に葉水をかけよう
シルクジャスミンはミカン科だけあって、みかんの皮についていることもある茶色いつるんとしたタイプのカイガラムシが付きやすいので、葉の両面に水をかける“葉水”をこまめにかけてカイガラムシ予防をしましょう。
カイガラムシで枯れてしまった大きく育ったシルクジャスミン
以前、ネット懸賞でシルクジャスミンの樹高５０㎝ほどの鉢植えをいただいて、窓辺に置いて、樹高２mくらいまで育てました。花も咲いて実もなって、実に育てやすかったのですが、突然あちこちから蜜があふれ出るようになり、だんだんひどくなりました。
カイガラムシでした。気づくのが遅れて大繁殖し、 周り中をべたべたにし、埃と相まって悲惨な状態に なりました。
株にも葉にも蔓延し、どんどん枯れこんでいき、水で濡らしたティッシュで一枚一枚葉っぱを拭いて回っても繁殖が止められず、 気づいてから半年ほどで枯れてしまいました 。
カイガラムシは水に弱いので、葉水をせっせとあげていれば、そもそもカイガラムシがつくこともなかったと反省しています。
シルクジャスミンはカイガラムシ対策さえすれば育てやすい
シルクジャスミンは、乾燥しすぎないように水やりを忘れなければ、通年室内栽培でもよく育つ、毎年植え替えたりする必要のない育てやすい植物です。
カイガラムシがつくと葉っぱも小さいので、すぐ悲惨なことになってしまいます。葉水をあげるのを忘れないようにしましょう。
出典・参考
やってみよっか？
