タイ王国は、平時国王は象徴的な存在とする立憲君主制国家です。有事の際の国王の政治や国軍に対する影響力は極めて大きいとされています。国王の人気は高く、現在も不敬罪が存在する数少ない国家でもあります。日本の皇室とタイの王室とは、約600年前から親密な関係を維持しています。タイ中部のあるアユタヤ県の県庁所在地であるアユタヤは、一般的に「ラーマーヤナ」のラーマ王子の国アヨーディヤにあやかって名付けられたとされています。
歴史
古都アユタヤは、1967年にアユタヤ遺跡群を含む地域周辺が正式にタイ芸術局により歴史公園に指定され、その後1991年に「古都アユタヤ」としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。アユタヤの遺跡群は、1351年から1767年に存在したアユタヤ王朝により建築され、敵襲を避ける様にチャオプラヤ川の支流であるパーサック川とロップリー川に囲まれた中洲に集中しています。しかし、1767年ビルマの侵攻によりアユタヤ王朝は消滅し、王宮や寺院は徹底的に破壊されてしまいました。
見どころ
古都アユタヤの遺跡の中でも、アユタヤ王の遺骨が納められているワット・プラシーサンペットの三仏塔は、他の遺跡に比べてビルマによる被害も少なく建設当時の状態を維持しており、アユタヤ王朝時代の建築を見る事が出来ます。ワット・マハータートは木の根で覆われた仏頭で知られていますが、ワット・マハータートには地下室があり地下17mから仏舎利の入ったケースが発見されています。又、ワット・ローカヤスターラームには、全長57.7m、全高8mの涅槃像が残されています。