ジェロニモス修道院は、1502年にポルトガル王であるマヌエル1世によって建設がはじめられました。この修道院が建てられることになったのは、ヴァスコ・ダ・ガマによるインド航路開拓や、エンリケ航海王子の偉業をたたえることが主な目的となっています。1511年に回廊など大部分が完成しましたが、マヌエル1世の死などが原因で、最終的な完成には300年ほどかかりました。建築様式は、ポルトガルの大航海時代のときの財力を背景にして発展したマヌエル様式で造られています。建物の装飾には、ロープ・珊瑚・天球儀・錨などの海洋に関するものや、異国の動植物をモチーフにしたものが彫刻されていて、独特な雰囲気があります。
ジェロニモス修道院は、ポルトガル建築の最高峰と評されています。豪華絢爛な建物であり、リスボンのシンボルにもなっています。この修道院に影響を受けた人も多く、サグラダファミリアを建築したアントニオ・ガウディもその一人です。また、リスボンには数多くの観光名所があります。市内各地にローマ時代の遺跡や中世の建築物が点在していて、多くの観光客でにぎわっています。