初心者でもかんたんにできる!おいしい果物・野菜ができる庭造り・土づくり3つの裏ワザ
庭のなかでも日当たりがよい場所・悪い場所・半日陰の場所、酸性に傾いている土壌などの「個性」があります。
日当たりがよい場所でしか野菜が作れないわけではありません。
日当たり・土質・スペースを問わず野菜栽培を楽しむ方法を紹介してみます。
野菜を育てるための土を買う
庭にある土を再利用、改良するには何日~何週間かかります。
すぐに野菜づくりを始めたいならまずは土を買って栽培を始めましょう。
培養土を買う場合
土と肥料が混ざっていてこのまますぐに使用可能な状態になっているのが培養土(ばいようど)です。
- ホームセンター
- JA(農協)
- 園芸店業務スーパー(一部店舗)
などで購入できます。
100均でも購入できます。2ℓ~3ℓ程度の量で110円(税込み)
培養土の価格参考
埼玉県のコーナン
- 10ℓ272円(税込み)
埼玉県のJA(農協)
- 12ℓ264円(税込み)
- 14ℓ367円(税込み)
培養土の魅力
土づくりが面倒な人が購入後すぐに使えるのが培養土です。
培養土の魅力、培養土を使う利点は以下の通りになります。
- 清潔
- 水はけがよい
- 水もちがよい
- 通気性がよい
- 保肥性(ほひせい/肥料を保存する能力)に優れている
- 酸性が調整されているものが多い
古い土をこの状態にするには手間と最低でも1週間~がかかります。
まったくの初心者の場合、まずは培養土を使っての栽培をおすすめします。
JA(農協…いわば野菜づくりのプロフェッショナルですね。)の販売所ではこのように、培養土を袋に入れたままで野菜(ミニトマト)を栽培していました。
時期が過ぎてしまっていますが、夏場にはたくさんのミニトマトがなっていました。
苗のポットを購入して袋に入ったままの培養土に植えると育つようです。
このような栽培をする場合、
- 苗のポット
- 培養土
- 支柱(野菜の支え棒)
この3つを揃えれば栽培をスタートさせられます。
スペースもほぼ取らずに栽培できますね。
培養土のみですぐに栽培できる初心者におすすめの野菜の一例
- 小松菜(土、日当たりを選ばず、一年中作ることができる優秀な野菜)
- カブ(年に2回植えられる時期があるとっても簡単野菜。ラディッシュならさらに簡単!)
- ナス(年に2回植えられる時期がある比較的簡単な野菜)
- キュウリ
- ミニトマト
- 大根
- ニンジン
- ミョウガ
などなどです。
鉢のサイズと土の必要量
7号鉢(直径21cm)を使用する場合の栽培に必要な培養土の量は3.3ℓです。
7号鉢サイズで作れる野菜は ベビーレタス 、 ベビーリーフ など。
リーフレタス、サラダ菜、ラディッシュなどの 葉っぱ系 、 あまり深い根を張らない野菜 が向いています。
8号鉢(直径24cm)を使用する場合は5.1ℓ。
かぶや小松菜など 使い勝手がよいサイズ です。変わり種なら ウコン などもよいでしょう。
9号鉢(直径27cm)を使用する場合は7.3ℓ。
深さがある鉢でしたら 大根や根野菜の栽培 ができます。
ちなみに 100均(DAISO)の土は3ℓなので7号サイズの鉢にぴったり です。
土を再利用・改良する裏ワザ(初級)
まず、肥料についての基礎知識
栽培に必要な栄養素(肥料)は「 チッソ・リン酸・カリ 」です。
- 葉の元気に必要なのは「 チッソ 」です。
葉は太陽の光を吸収する大切な役割を担っています。
- 花、実の元気に必要なのは「 リン酸 」
- 根の元気に必要なのは「 カリ 」
肥料の効き方にも種類がある
- 即効性は粒の小さな化学肥料です。
- 緩効性(徐々に効果が表れるもの)は粒の大きい化学肥料。
- 遅効性は土のなかで分解されながら効いてくる有機肥料です。
「ぐうたら農法」で土壌を変えない、草も抜かない方法もあります
左に見えている大きな葉は「サトイモ」です。
この畑は半日陰(半日は日が当たりますが、半日は日陰)スペースですが、
- ショウガ
- 小松菜
- サトイモ
は半日陰でも育つ野菜であり、この半日陰スペースで栽培&収穫したことが数回あります。
なぜ雑草をそのままにしている?
梅雨の時期や夏場は雨が降るたびに雑草がよく成長します。
以前、京都大学農学博士の西村和雄先生の『 ぐうたら農法 』(Gakken)という本を読み、「 草と土壌生物が野菜を作る。手間のかからない畑のつくり方 」という方法を実践していました。
雑草は抜かず耕さないという方法で野菜はよく育ちました。
しばらくはぐうたら農法を続けていましたが、今回はこのスペースを使って小松菜栽培を始めたいので雑草は抜いて土を再生させる方法を実践してみたいと思います。
【裏ワザ1】土壌改良「石灰」と「苦土」を混ぜる
日本は雨が多いので、土は 酸性 になりやすいのです。
酸性では育ちづらい野菜が多いため、アルカリ性の肥料を与えて、土を中和させます。
土を改善させるために有効なのは「 カルシウム(石灰) 」と「 マグネシウム(苦土) 」です。
土の状態が整っていない場合には石灰と苦土を混ぜて土壌改良します。
野菜を育て始める2~3週間前に土に混ぜておくとよいでしょう。
【裏ワザ2】土壌改良「たい肥」とよく混ぜて一週間待つ
野菜を育てたことがある土を再利用する場合、「たい肥」を混ぜて一週間土を休ませます。
このたい肥は20ℓで500円弱でした。
1畳程度の庭の土に対し、たい肥3分の1をよく混ぜます。
【裏ワザ3】自分で作る栄養・肥料「油かす水」
油かす水は野菜の味をよくする微量要素やビタミンを含んでおり、果物も甘くなる肥料です。
- 「緩効性」タイプの肥料
- 作り方はとても簡単
- 匂いは発酵の過程できつくなってくる
- できあがるまでに1ヶ月ほどかかる
用意するもの
- 油かす(100均でも売っています。)
- 容器(ペットボトルでもOK)
作り方の手順
- 水1ℓに油かす10gを入れてよく混ぜる。
- ガスが発生するので定期的にガス抜きするか、ふたを緩めておく。
- そのままで1~2ヶ月待つ。
- 完成後は上澄み液を200倍に薄めて使います。それぞれの果物、野菜の種類・個性・生育に応じて土に撒くととてもよく効く土の「サプリメント」のような肥料です。
※注意点
匂いが苦手な方は撒くタイプの油かす(粉末や粒になっているもの)を使用してください。
庭や土の個性を把握し、土づくり・野菜づくりを楽しんでみてください!
やってみよっか?