ナチュラルな花束を作ってみよう
フラワーアレンジメントを習い始めた頃、好きなお花とグリーンを使って、パパっと可愛い花束が作れたらかっこいいなぁなんて思っていました。手際よく身の回りの事がさらっと出来てしまう大人の女性に憧れたものです。
お仕事柄、それはそれはたくさんの花束を作ってきて覚えた「ちょっとしたコツ」を簡単にお伝えしていきたいと思います。
花束の由来
花束はヨーロッパ起源の文化で、 プロポーズをする際に男性が女性のために花束を贈った と言われています。
その花は、プロポーズをする女性の元に向かう途中に野に咲く花を摘んで束ねた、とも言われていますし、ゲストに一輪ずつ花を持ってもらい入場した新郎がそれを集めてブーケを作ったとも言われます。
お花を贈るというのは想いを届けることでもあるんですね。
花束を組むテクニックの由来は、収穫の時期になると、農夫たちは野原で小麦の茎を束ねていたことに遡ります。 束になった小麦の茎の両端は全て同じ方向を向いています。
花束を作るときのテクニックはこれと同じで、綺麗に束ねられていると丁度本物の小麦の束が直立しているように見えるのです。
準備するもの
好きなお花と一緒に2~3種類の葉物を揃えておくと作りやすいですよ。
よく切れる花ばさみ ・ 束ねるための麻ひもやビニールテープ ・ 綺麗なお水の入った花瓶 を用意して作り始めましょう。
花瓶が無ければ少し大き目のグラスやコップでも大丈夫です。
実際に始める前にしっかり下準備を
花束を組み始めると片手がふさっがってしまうので他の作業がやりにくいんです。
組むまでの準備 がとても大切です。
花材の仕分けとお掃除
机の上に綺麗に花と葉を種類ごとに並べ、順番に綺麗にお掃除していきます。
掃除とは余分な葉や棘を取り除いてあげること。
作る花束の大きさにもよりますが、小さな花束でしたら花や葉の上から約10~15cm程を残して綺麗にお掃除してあげます。
大切なことは机の上はいつも綺麗に!必要な花材以外はゴミ箱に捨てながら作業をします。
組み方
主となる花から
用意した中で 一番好きな花をメインフラワーにして 組み始めます。右利きの人は左手でその花を握り、右手でどんどん花材を足していきます。
左利きの人はその逆です。
お花へのダメージを少なくするため、あまり強く握りしめずにそっと持つ程度にしてください。
2本目からは
咲いている頭の方を左側手前に交差させます。3本目からも同じように咲いている方を左手前上に置いて何本か置けたら時計回りに少し回します。
大切なことは
- 同一方向に置いて
- 同一方向に回す
あとは、これを繰り返すだけ!これで綺麗なスパイラル(螺旋状)の花束が出来ていきます。
どんどん花材を足していってあげましょう。
組み終えたら
左手で握っている所(ブーケの茎が一番狭くなっているところ=バインディングポイント)を麻ひもなどで縛ります。
せっかく作ったブーケの形が壊れないようしっかり縛りましょう。但し・・・春のお花は茎の柔らかいものが多いので、茎を傷めないよう気をつけてください。束ね終えたら綺麗な水を入れた花瓶に生けてあげます。
丁度バインディングポイントが花器の口当たりにくるとバランスよくおさまるので、 茎は花器の深さや口の大きさに合わせて切ってくださいね。
長持ちさせるには
お花たちは 綺麗な水 が大好きです。できれば 毎日水換え をしてあげて、直射日光の当たらないところに飾るととても長持ちします。
少しお花や葉が弱ってきたかなと感じた場合、茎を少しカットしてあげてください。 茎の断面が綺麗になったことで水をよく吸い上げるようになり、お花も元気を取り戻します。
少しずつカットして短くしていくので、最後は花器はティカップ程の小さな器になっていきます。
花選びのコツ
少し大き目のお花、例えば バラ などをメインにすると固定されやすいので組みやすく、また見た目も華やかです。今の季節は春のお花がたくさん出回っていて、 ラナンキュラス もメインフラワーに向きます。
スプレータイプの枝分かれしているお花 は、一本に咲く花数も多いので便利です。 スプレーバラやスプレーカーネーションなど は季節を問わず手に入るお花です。
つる状のものやひらひらとした花を足してあげると優しいナチュラルな雰囲気が作れます。スイトピーやパンジー、豆の花など手に入れば使ってみてくださいね。
お花を守るためにも、また自然な雰囲気を出す為にも葉物は必需品です。葉物と言っても色の濃淡・大きさ・形状など様々ですが、花束に変化をもたらすために何種類かあるととても洗練された物に仕上がると思います。
ちょっとしたコツを掴んで、きれいな花束を
手間をかけすぎずにちょっとのコツを覚えて、 花と緑のある暮らし で心豊かな毎日を送りましょう。ちょっとした点を気を付けるだけで、見た目が断然変わってきます。
自分のお部屋用に飾っても、誰かのプレゼントとして作成してもいいですね。ナチュラルな花束でお部屋も心もパッと明るくなりますように!
出典・参考
特集・連載
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