発見のモニュメントは1940年にポルトガルで開催された国際博覧会の象徴として、建築家のコッティネッリ・テルモと彫刻家のレオポルド・デ・アルメイダによって制作されました。当時の、ポルトガルの独裁者アントニオ・サラザール政権が、過去の栄光への憧れを形にしたものとみられています。しかし、この初めの記念碑は、もろい素材で作られていたため、1960年にエンリケ航海王子没後500年を記念して再度制作されました。
モニュメントはエンリケ王子が先頭に立ち、その後ろには、インド航路を発見したヴァスコ・ダ・ガマ、初めて世界一周を成し遂げたフェルディナンド・マゼラン、日本にキリスト教を伝道した宣教師フランシスコ・ザビエルなどの他、多くの航海士や画家、作家などが並んでいます。モニュメントの頂上まではエレベーターで上がることができ、そこからは大航海時代の建築物で世界遺産にもなっている、ベレンの塔とジェロニモス修道院などがある、ベレン地区を一望できます。また、モニュメントの正面の石畳には世界地図のモザイクがあり、ポルトガル人が発見した航路が示されており、その中にはポルトガル船が豊後に漂着した年の1541年が記述されています。