メキシコ湾岸近辺、ベラクルス州にあるエル・タヒンは世界遺産に登録されています。圧巻なのが、壁に窓のようなくぼみがあるピラミッドです。このくぼみは「へきがん」と呼ばれています。へきがんほ365個あり、太陽暦を表しています。ピラミッド基壇は石灰岩で作られており、石材をつなぐ目地はセメントが使われています。このことから先住民が優れた技術を持っていたことが伺えます。基底部の一辺は36m、高さは18mあります。
歴史
1785年、スペイン人により偶然発見されたエル・タヒンは西暦600年から1200年頃に栄えたとされています。トトナカ族、あるいはワステカ族が建設したと言われています。エル・タヒンとは稲妻やハリケーンを意味しており、それらを祀る神殿を建てたのです。また、古代球技発祥の地ともいわれ、遺跡内には多くの球技場があります。今では考えられませんが、当時は勝った勝者が髪の生贄になっていました。
見どころ
エル・タヒンの見どころは、やはり、へきがんのあるピラミッドです。他にはない独創的な装飾が目を釘付けにします。また、毎年12月にはイルミネーションに彩られたパフォーマンスが行われます。エル・タヒンの遺跡には神殿や住居跡など数多くの石像建築物が残されており、誰がなんのために建築したのか詳細はいまだ不明となっており、それだけに未知の世界の雰囲気が漂い、訪れた人々の想像力をかき立てて、魅了する貴重な遺跡です。
